卒業アルバムには、顔写真や氏名、学校名などの情報が掲載されることが一般的です。
そのため「個人情報として問題はないのか」と不安に感じる方も少なくありません。
まず整理しておきたいのが、「個人情報とは何か」という基本的な考え方です。
そもそも個人情報とはどのような情報か
個人情報保護法では、個人情報を「生存する個人に関する情報で、氏名・顔写真などにより特定の個人を識別できる情報」と定義しています。
つまり、名前そのものだけでなく、顔写真や学年、学校名など、組み合わせによって本人を特定できる情報も個人情報に該当する可能性があります。
たとえば、顔が判別できる写真は個人情報に該当する可能性があるとされています。その写真だけで本人を特定できる場合、個人情報として扱われる可能性があります。
卒業アルバムにおける個人情報の取り扱い
卒業アルバムでは、顔写真に加えて氏名や学校名が掲載されることがあります。つまり複数の情報が組み合わさることで、本人が特定しやすくなる構造になります。
そのため学校現場では、アルバム制作の際に保護者の同意を取るケースが多く見られます。
ただし、実態として同意の取り方は学校ごとに違いがあります。ある調査では、同意を取得していない学校が約55%、取得している学校が約45%という結果も報告されています。
つまり、同意の取り方が全国で統一されているわけではありません。
同意書では次のような項目を分けて説明すると、誤解が減りやすくなります。
- 卒業アルバム掲載
- 学校だより掲載
- Web公開
卒業アルバム制作の関係者と「情報資産」という考え方
卒業アルバムは配布物ですが、制作には多くの関係者が関わります。
- 撮影
- 制作
- 印刷
- 配布
- 家庭での保管
つまり、制作段階だけでなく配布後の扱いも含めて考える必要があります。
学校の情報管理の考え方では、児童生徒の写真や集合写真は学校が扱う情報資産として整理されることがあります。
つまり、写真データの共有方法や保管方法についても、一定のルールが必要になることがあります。
個人情報管理の参考になる「プライバシーマーク」の考え方
ここで参考になるのが、企業の個人情報管理で広く知られている「プライバシーマーク(Pマーク)」の考え方です。Pマークは、個人情報を適切に管理している企業に付与される認証制度です。
Pマークの考え方では、個人情報を扱う際に次のような管理が求められます。
- 利用目的を明確にする
- 必要な範囲でのみ情報を扱う
- 外部提供のルールを決める
- 保管や廃棄の方法を定める
これは学校にそのまま義務として適用されるものではありませんが、情報管理の考え方として参考になる部分が多いと言われています。
卒業アルバム制作で考えたい整理項目
たとえば卒業アルバムの場合でも、次のような整理が考えられます。
- 写真の利用目的(卒業アルバム制作)を明確にする
- 制作会社との情報共有範囲を整理する
- 制作後のデータ管理方法を決める
- 配布後のSNS利用について注意喚起する
このように整理することで、学校・PTA・制作会社の間で認識のズレを減らすことができます。
まとめ:個人情報を含む記録として扱う視点を
私たち夢ふぉとも、卒業アルバムは単なる印刷物ではなく、個人情報を含む記録として扱う視点が重要だと感じています。
掲載内容や制作方法によって個人情報の扱い方は変わるため、制作会社の考え方を比較して確認することもひとつの方法です。