卒業アルバムは、子どもたちの思い出を残す大切な記録です。
しかし近年、SNSの普及によって、卒業アルバムに関するトラブルが話題になることも増えてきました。
特に問題になりやすいのは、「特定リスク」と「二次利用リスク」の2つです。つまり、顔写真と氏名が結び付いた状態で公開されること、そして画像がコピー・加工・再投稿されて広がってしまうことです。
子どもたちのSNS利用と被害の現状
インターネットの利用状況を見ると、青少年の利用率は98.2%と非常に高い水準にあります。つまり、ほとんどの子どもが日常的にネット環境に触れている状況です。
さらに、利用機器ではスマートフォン76.8%、学校配布端末74.0%となっています。つまり、家庭だけでなく学校のICT環境でもインターネットが身近なものになっていると言えます。
こうした環境の中で、SNSに関連する事件の被害児童数は令和6年で1,486人となっています。つまり、年間で千人規模の被害が発生している状況です。
特に小学生の被害は増加傾向にあります。平成27年は35人でしたが、令和6年は136人となっています。つまり約3.9倍に増えている計算になります。
卒業アルバムが特定されやすい情報になる理由
卒業アルバムの場合、顔写真・氏名・学校名などが組み合わさるため、SNS上で本人が特定されやすい情報の束になりやすいと言われています。
例えば「写真+名前」を一緒に投稿した場合、本人の同意がない公開や、第三者による保存(スクリーンショット)と再投稿につながる可能性があります。
さらに最近では、画像が生成AIの素材として利用されるケースも話題になっています。つまり、一度公開された画像が想定外の形で拡散する可能性があるということです。
SNSトラブルは「誰が見られる状態か(公開範囲)」「誰でも再利用できる状態か(二次利用)」の2つで整理すると理解しやすくなります。
学校側ができる3つの対策
学校側の対策としては、次の3つをそろえることが重要だと考えられています。
- 同意の取り方
- アルバムの掲載設計
- 配布後の周知
たとえば同意書では、「卒業アルバム掲載」「学校だより掲載」「Web公開」などを分けて説明する方法があります。
つまり、利用目的ごとに同意を分けることで、後からのトラブルを防ぎやすくなります。
また、アルバムの設計も重要です。最近では、顔写真と氏名を同一ページで照合しにくいレイアウトなども検討されています。
私たち夢ふぉとも、SNS時代の不安に対応するため、写真と名前の組み合わせ方を工夫するレイアウトを取り入れています。
まとめ:完全にゼロにできなくても、リスクは減らせる
SNSトラブルを完全にゼロにすることは難しいかもしれません。
しかし、掲載方法や周知の仕方を整えることで、リスクを小さくすることは可能だと考えています。
卒業アルバムの掲載方法や制作体制の違いは、会社ごとに考え方が異なります。SNS時代のアルバム設計を比較してみたい方は、制作方法の違いも確認してみてください。